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〝信仰〟 name-名前- リリウム・ローゼンタール age-年齢- 16 sex-性別- 女 race-人種- 人間 favorite-好きなもの- 筋トレ Character - 修道女について - 【ダークシルバーのツインシニヨンの髪に蛍光イエローの瞳】 【典型的な修道服を着て、右手には白銀の西洋剣、左手には白銀の盾を装備している少女】 教会実務部に所属するシスター。かなりの脳筋でなぜかお嬢様言葉で話す。 戦闘能力は確かなもので圧倒的なパワーで剣を振るう。 氷の国での異変を察知し調査中、間宮イドと出会って共に探索を行った。 skill - 戦技 - 〝開場我夢/シールドバッシュ〟 盾を構えて突撃、大体どんな扉も一発で開く。 -
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したいんでしょ?されたいんでしょ? 私と―――ね? 名前 リリウム・アトラ 年齢 『教えてあーげないっ』 性別 女性(明確には無し) 種族 サキュバス 所属 なし 肩書き なし Profile 『見たいんだ? 私のぜ・ん・ぶ♥』 とある魔法の世界よりやってきた、サキュバスと呼ばれる種族の少女。 彼女の世界におけるサキュバスとは、精気を糧にする生物という伝説を元に作られた人造の生物兵器である。 『サキュバス』は唾液、血液、精液等々体液を媒介に生命エネルギーを吸収する。 彼女らは魔力を生成する機能を持たない代わりに、他者より吸収した生命エネルギーを魔力に変換する能力を持っている。 人造生物の大抵は人工的な魔力生成機構を持ち、それゆえ纏う魔力が"人工物臭い"と取られるが、自然の生物から生成された生命エネルギーを魔力とするサキュバスにそれはない。 隠密兵器として、彼女たちは最高の性能を持っているに等しかった。 誤算であったのは、生命エネルギーの吸収を続けるうちに余計なものまで吸収してしまったこと。作成者の命令でのみ動く存在であった筈だが、自我に目覚めてしまったのである。 サキュバスの殆どは処分されたが、彼女は"越境者"に覚醒することで世界から逃げ出した。 ちょっと暗めな過去を持つけれど、案外越境者としての生活を楽しんでいるよう。 思わせぶりな表情と言葉で人をたぶらかして、死なない程度に精気とお金を絞って暮らしている。 Costume 『こういうのは好き?それとももっと……』 ふわりゆれる碧色の髪に、空色の瞳。顔立ちは幼くて、体も小柄。 けれどその胸は豊満であり、体の描く曲線はいかにも女性らしく。 若々しい少女の体、けれどそれは確かに女性でもあり。酷く蟲惑的な容姿。 これはベースの姿であり、相手の好みに合わせてころころ姿が変わったりする。 服装(と呼べるかは分からないが)は肩より下に伸びた髪を束ねてリボンのように変化させ、体を包み込んでいる。だけ。 "仕事"の時はこの髪を衣服に変化させるが、それがめんどくさいと普段はこんな形。 Skill 『とーってもイイ思い、させたげるね♪』 【変異魔法】 自身の体をより魅力的に、官能的に、そして相手の理想に近づけることで致命の間合いへ入り込む。 それが目的として設計された魔法であったが、前述の事情の変化により、攻撃的なアレンジが成されている。 具体的には体を凶器に変化させることに長ける。質量、形状共に自在ではあるが、当然大規模な変化であるほど魔力を消費する。 併せて大量の生命エネルギーを溜め込んでいるため、素の身体能力も高め。 "少女"のお話 +... 人から心を奪うほどに 兵器が人を理解するほどに 兵器の心は自身を汚れていると感じ始めた 『人殺しはいけないことなんでしょ?』 『人の体はだれでも受け入れるわけではないんでしょ?』 『じゃあ、私は―――――』 消えた命は還らない 汚れた体は戻らない だから"少女"はあきらめた 蟲惑的な言動も 扇情的な衣服を着るのも 私はこういう存在です なんて 失望される前に知ってもらうためのもの そしてもう きれいになれないのなら 好きに生きよう だれに何を言われたって 何も変われないのだから ああ それでも 願うことが許されるなら――――― 恋愛小説大好き。歯が浮くような甘ったるいのが特に好き 記録
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【BEASTBIND TRINITYオンライン用キャラクターシート】 【基本情報】 キャラ名 :リリウム・スカーレット プレイヤー名:水都 年齢:20 /性別:女 /カヴァー:シスター スタイルクラス:ディフェンダー プライマリ:ハーミット(ブラックコート) /セカンダリ:フルメタル(ギアライダー) 初期人間性:51 外見 【ライフパス】 出自:エリート/絆:魔を断つ 邂逅:師事 /揚羽切人 エゴ:神への信仰 変異:身体に聖痕が穿たれる 【能力値】 【肉 体】【技 術】【感 情】【加 護】【社 会】 基本能力値【 4 】【 6 】【 5 】【 11 】【 5 】 能力判定値【 2 】【 3 】【 3 】【 5 】【 2 】 アーマー値【 20 】【 21 】【 21 】【 23 】【 20 】 戦闘能力値 【白兵値】【射撃値】【回避値】【行動値】 元値 【 7 】【 6 】【 5 】【15●】 修正値 【 7 】【 6 】【 5 】【10●】 最大FP値:65 【アーツ】 名称 :種別:Lv:タイミング: 判定値 :対象: 射程 :コスト:効果 魔獣化 :自動:1: マイナー :自動成功:自身: なし : 3 :魔獣の姿となり、データが変更される アレナ展開 :自動:1: メジャー :自動成功:場面:シーン: 0 :アンノウンマンをエキストラ化 ガーディアンフォーム:自魔:1: 常時 :自動成功:場面:シーン: 0 :【FP】+30、アーマー値を+【最も高い能力B】する。 エゴを阻む者 :自動:1: 効果参照 :自動成功:範囲:シーン: 愛 :ドミニオンアーツを打ち消す。1シナリオ1回。 守護の盾 :自動:1: 効果参照 :自動成功:自身: なし : 1 :行動済みでもカバーリング出来、カバーリングしても行動済みにならない。 聖句詠唱 :自動:1: 効果参照 :自動成功:自身: なし : 2 :攻撃、回復、支援のアーツの効果に+【加護B】する。1ラウンドLV回。 神の癒し :回復:1: メジャー :自動成功:範囲:シーン: 3 :FPを[【加護】+LVD6]点回復させる。 聖人認定 :魔獣:1: 常時 :自動成功:自身: なし : 0 :自身のダメージとアーマー値を+【加護B】し、種別:神聖となる。 聖別礼装 : ア :1: 常時 :自動成功:自身: なし : 2 :常備化している武器LV個の属性と種別を【加護】とし、ダメージとガード値に+2する。 生ける奇跡 :魔獣:1: 効果参照 :自動成功:自身: なし : 2 :魔獣化中【加護】+2、種別:人間ではなくなる。 ギア所持 :自ア:1: 常時 :自動成功:自身: なし : 5 :ギアを1つ常備化し、魔獣化中に装備可能。種別:巨大となる。 フォームチェンジ :魔獣:1: マイナー :自動成功:自身: なし : 2 :白兵か射撃のダメージ、アーマー値、ガード値に+5する。 【装備品】 名称 : 種別 :判定値: 攻撃力 :ドッジ:G値:A値:行動値:射程:備考 エンシェントギア : 乗り物 : 命中 : 加護+4+1D6 : : 7 : : 15● :至近:加護+2 ブロウクンガジェット:武器白兵:命中-1: 加護+10+2D6 : : 6 : : -4 :至近:聖別礼装、十字架型パイルバンカー。対象のアーマー値-5。 機動装甲 : 防具 : ー : : -1 : : 8 : -1 :至近: 【一般アイテム】 名称 :効果 可変機構 :マイナー使用、飛行状態となり、命中+2。 携帯電話 : : : 【設定】 池袋在住のシスターで、引っ越してきて間がないのか、地理には不案内で駅などで困っている姿をよく見かけられ る。栗色の髪と褐色の肌、金色にも見える色の薄い瞳と、世界の何処にいても異邦人めいた印象を与える外見で、隠 れ……というか修道衣の上からそれと解る巨乳。 リリウム・スカーレットという名は社会生活を営むための偽名であり、本来の名前はブラックコート入りした際に 抹消され、『紅炎の聖人』、シスター・スカーレットというのが現在の名となっている。 もともと悪魔祓い系の霊媒体質で、教会内部では便利に使われて(一部司祭の慰みものになっていた、という話も ある)いたのだが、ある時に教会内部に秘匿されていた対魔兵器『鬼鋼聖典』と同調、その担い手として取り込まれ てしまい、紆余曲折を経てブラックコート入りし、来日の運びとなった。 性格的には割と穏やかなのだが、根っこの辺りで善良且つ熱血気質があるのか時々暴走めいた行動力の高さを見せ る。そんな面からなのか、日本で放映されている特撮やロボットアニメファンであったりするのだが、これは『鬼鋼 聖典』の扱いを学ばせようと、参考資料としてそれ系のDVD漬けにされた結果。 『鬼鋼聖典』から出現する純白のギアには本来、名称は存在しないが、『炎の紅百合』をパーソナルマークとして刻 んでおり、それが己の現在の名である『スカーレット』の由来。 【セッションボーナス】 【成長記録】 【特記事項】 【コンセンサス一覧】 (是非やられたい5~NG1でどうぞ。3なら相手次第、と言う事あたりでしょうか) [洗脳]―[改造]―[尿意]―[排便]―[妊娠]―[ふたなり]―[和姦]―[羞恥]― [触手]―[幼女]―[獣姦]―[近親]―[同性]―[寝取られ]―[強姦]―[流血]― その他推奨・NG事項:
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待春妖精リリウム UC 自然文明 (5) クリーチャー:スノーフェアリー 2000 ■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から2枚をマナゾーンに置く。 作者:ひよこ 今は完全上位互換が現れてしまっていますが、アルティメットフォースってすごい好きなカードでした フレーバーテキスト アイスエイジ「EPISODE 1」「春のお告げは私の仕事なのに…」暴風雪はまだまだ収まりそうにない。 収録 アイスエイジ「EPISODE 1」 評価 名前 コメント
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花蓮妖精 リリウム SR 自然文明 (5) クリーチャー:スノーフェアリー 3000+ ■自分の「花蓮」と名のつくクリーチャーは、他の「花蓮」と名のつくクリーチャー1体につき、パワー+3000され、シールドをさらに1枚ブレイクする。 作者:ウタ バンプアップ要員。場に他の「花蓮」が2体いるだけでシールド5(6)枚ブレイクしてとどめがさせる。 フレーバーテキスト 「花開け」 関連 花蓮 評価 名前 コメント
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登録日:2010/03/02(火) 19 04 17 更新日:2024/04/01 Mon 21 00 04NEW! 所要時間:約 4 分で読めます ▽タグ一覧 2月14日はリリウムの日 AC ACfA BFF BFFの王女様 fA三大萌え嬢 ある意味 ご信頼 アンビエント ラブ江 リリウム・ウォルコット リンクス ロリウム 前衛 可愛い、超可愛い 名塚佳織 名家 祝・V.Iアンビエント発売 アンビエント、目標を確認 問題有りません、作戦を開始します リリウム・ウォルコット ARMORED CORE for Answerに登場するBFF社のリンクス。 ランクは2。 CV・名塚佳織 前作で亡くなったメアリー・シェリーの後継である新たな王女。 曰く『メアリーの比ではない』とのこと。 尚、リンクス(ネクスト)は撃墜=死亡と必ずしもなるわけではないが、シェリーの場合はリリウムの説明で死亡確定。 似たパターンに前作No.2サーダナがある、スタビライザーを参照。 人となりは礼儀正しく、常に丁寧な口調を崩さないがその雰囲気は何処か機械的で感情表現が薄い。 自社主力AF『スピリット・オブ・マザーウィル』を撃破されても冷静に分析していることから見ても、BFFよりも自らの師からの信頼を大切にしているのだろう。 そして何より、一人称が『リリウム』な事が重要なのである。 超重要なのである。 尚、ウォルコット家は前作に登場した仲良し姉弟フランシスカ&ユージンと同じ。 【搭乗機体】 アンビエント BFF社製最新鋭中量二脚機、063ANをベースとした機体。 武装は弾数の多いアサルトライフルに軽負荷のレーザーライフル、高追尾ミサイル、高性能レーダー、そしてECM展開機。 何故だかスタビライザーはオーメル製。 重量四脚機の援護を前提とした機体で、前衛を務めるのが専ら。 だが単騎の能力は極めて高く、ランク2に恥じない強さを誇る。 兎も角優秀な機体である。 右手のレーザーライフルは軽負荷でありながら高い威力を持ち、更に距離による減衰が少ない。 左手のアサルトライフルは弾数・弾速に優れ、精度も高い新型。 これらは射撃に優れたベース機体と相まって優れた性能を誇り、APをモリモリ削る。 またこの2丁は弾速、精度共に優れる為、メアリーの如く堅実かつ着実に削ってくる。 さらにメアリーより近接適性と動きが優れるためダメージレースにも強い。 背部に装備されたミサイルは古王が使用するミサイル以上に追尾性能が高いもの。 そして前衛機として後衛を守る為に装備されたECM展開機は自機を中心に展開する為、レーダーでの捕捉は困難。 対策はあまり無い。 ミッションではMr.コジマと仲良く倒そう。 無理は良くない。 オダマチでは自信の有る愛機で全力で。 王子よりは強いから。 以下ネタバレを含むので閲覧時には注意 衛星軌道掃射砲防衛 ORCAルートのミッション。 内容はシンプルに掃射砲を守るというモノ。 リリウムとUFOがいるとは言えど、僚機にとっても強い銀翁ことネオニダスがいるので苦戦はしない……が。 リリウムを撃破すると 『お許しください、王大人。リリウムはご信頼に背きました……』 と言って倒れる、感情が籠った唯一の台詞。 更にオマケの王小龍はAPを一定以上減らすと逃げる、とっつきやコジマでオーバーキルしても決して撃破出来ない。 果てはリリウムを見捨てるとしか思えない台詞を吐いてさっさと自分だけ逃亡、悔し過ぎる。 アルテリア カーパルス占拠 虐殺ルート最終ミッション、ランク上位四人(ハードは+一人)との戦い。 『偽りの依頼、失礼しました。あなた方にはここで果てていただきます。理由はおわかりですね?』 尚、彼女だけこちらを撃破した時の専用台詞がない。 ――二次創作等 非常に人気があるのか、メイやえいぷーと合わせて三大萌え嬢と称されたりする。 イラストの場合、銀髪イメージが多いとか。 アンビエント…戦闘不能… 作戦は失敗です… お許し下さい…王大人… リリウムは…御信頼に背きました… 偽りの依頼、失礼しました。あなた方にはここで追記・修正していただきます。理由はおわかりですね? △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- コメント欄 可愛い。姿形は見えないが可愛いに決まっている -- 名無しさん (2013-12-02 23 37 11) イラストで描かれるときは専ら銀髪ストレートのゴスロリ少女で描かれることが多いね -- 名無しさん (2013-12-12 08 39 40) 貴族なら養女って可能性もある…かも -- 名無しさん (2014-02-09 18 49 48) 未使用音声聞くと共闘のミッションもあったのでは…… -- 名無しさん (2014-03-05 08 52 24) リリウムは金髪碧眼の美少女だと囁くのさ、俺のフロム脳が -- 名無しさん (2014-03-27 14 58 09) リリウム・ウォルコットさんの小さな胸で僕のスナイパーライフルや味゚て下さい。 -- ドリオサーム (2014-06-15 22 06 39) 王大人はプライベートでは優しかったんだろうな -- 名無しさん (2014-07-02 11 07 34) 項目に水没よりも強い、って載ってるけどそんなに強かったけ?リリウム -- 名無し (2014-07-07 21 52 17) うーん、人による?攻撃精度が激高&そこそこの機動力で軽量機や遠距離専門には強いだろうが、火力や装甲でゴリ押されると機体の都合上ほぼ詰むし。 -- 名無しさん (2014-07-07 22 08 46) 二次創作ではよくヒロインポジ -- 名無しさん (2014-07-07 23 37 36) アリーナならアンビエントだけどミッションならステイシスの方がキツイよ -- 名無しさん (2014-07-16 15 21 57) ↑それはMr.コジマのおかげ -- 名無しさん (2015-02-08 20 46 10) AMS -- 名無しさん (2015-02-09 23 31 48) ↑誤爆した。 AMS適正の高い人間を作るためにウォルコット姉弟の遺伝子から試験管ベビーを作った…とか -- 名無しさん (2015-02-09 23 34 00) タイマンなら普通に勝てはするんだよな。ただ確実に削ってくるからカーパルス占拠時の嫌らしさが半端じゃない。開幕コジマのタゲはいつもリリウムだわ -- 名無しさん (2015-10-08 20 31 38) リリウムに削られずに勝つのが一人前のリンクスの条件だとか・・・ -- 名無しさん (2015-10-08 20 46 43) 4のザンニをいやらしくしたのがリリウム -- 名無しさん (2018-11-01 10 59 58) 所々ジジィに対する恨み節がジワるw -- 名無しさん (2018-11-01 11 39 20) あれ?この項目前は書き手の妄想とかが含まれててキモかった記憶かあるけどまともになってる。良かった -- 名無しさん (2023-01-08 11 40 04) 攻撃精度が他のNPCと比べて頭二つ分くらい正確。ただそれが仇になって慣れるとタイミングが掴みやすくて御し易い。なんとなくリリウムっぽさがあるな。 -- 名無しさん (2024-04-01 21 00 04) 名前 コメント
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「……ストレイドか。レオーネの娘も、面白いオモチャを手に入れたものだ」 「いかがいたしましょう。マザーウィルなど放っておいても構わないと思われますが、 これ以上彼らの評判が上がるというのもいい話ではございません」 「ふむ……、企業としての面目もある。誰も派遣しないというわけにはいくまい。 ……クククッ、いるではないか。こういうときにうってつけの当て馬が」 「……彼、ですか」 「もともとGAから二束三文で買った使い捨て商品だ。 ホワイト・グリント相手に生きて帰ったのは評価をしてもよいが、 本来はスケアクロウとして使うべき存在。ストレイドと共倒れにでもなってくれればよい」 「――――わかりました。ではそのように……」 「貴様も行け」 「……!」 「……今、なんと?」 「貴様も行け。奴では足りぬ可能性もある、そのときは貴様がストレイドにとどめを刺すのだ」 「……わかりました。GA側とのブリーフィングの準備をすぐに始めます。 カブラカンの方は、いかがいたしましょう?」 「ふん、GAから人員を引っ張ってきても構わんが、たまには顔を出しておかねばならんな。 ……面倒だが、私が出よう」 /// 最近、急速に戦果を挙げているリンクスがいる。 ストレイドというインテリオル製の機体を駆り、鬼人のような強さを誇るという噂だ。 そのリンクスが、オーメルから依頼を受けた。 「アームズフォート“スピリット・オブ・マザーウィル”撃破」 BFFに、衝撃が走った。 /// 「失礼します」コンコン トーマ「あん?」 そもそも俺の部屋のドアがノックされることすら珍しい。 ランドクラブを撃破した後は、あの口うるさいオペレーターからの連絡はぴたっと止んだ。 リンクスとしての仕事はしばらくなく、半ばウォルコット家の食客のような扱いを受けている。 カップ麺から食事がグレードアップしたというのが、特に大きい。 メイド「急なお呼び出し、申し訳ありません。リリウム様にトーマ様を呼ぶように、と仰せつかりまして」 トーマ「……リリウム・ウォルコットが? 俺に?」 リリウム・ウォルコット。 ウォルコット家の長にして、カラードランク2の敏腕リンクス。 実力的にも、立場的にも、粗製の俺には手の届かない存在である。 BFF所属ということもあり、名前は頻繁に耳にするようになったが。 トーマ「……俺、何かやらかしたか?」 メイド「さあ、それは私には分かりかねますが」 /// メイド「こちらになります」 広い部屋に通される。 そこに、一人の少女が立っていた。 トーマ「……トーマ・ラグラッツだが」 見目麗しい銀色の髪。 戦場での姿からは想像できない、華奢な体躯。 それに何よりも、呼吸すら忘れてしまいそうになる、整った顔立ち。 彼女から放たれる「美しさ」は、威圧感すら感じさせた。 リリウム「リリウム・ウォルコットです」 歳は、「女性」よりも「少女」に近い。俺よりもだいぶ下だろう。 しかしその毅然とした態度は、俺にそれを忘れさせる。 リリウム「今回の依頼は、私から直接お話させていただくことにしました。 我がBFFのアームズフォート“スピリット・オブ・マザーウィル”の護衛。 加えて敵ネクスト『ストレイド』の撃破。これをあなたには請け負っていただきます」 トーマ「……了解した」 リリウム「そんなに緊張なさらないでください。あなた個人では荷が重いと判断いたしましたので、 今回は強制的に支援機との出撃という形にさせていただきます」 リリウム「支援機の名前は『アンビエント』」 トーマ「……アンビエント!? あんたがか!?」 リリウム「BFFとして、これ以上の戦力は出せませんので。 裏を返せば、私たちはストレイドをそれだけ危険視しているということです。 3機しかないネクストの数を、減らすわけにはいかないのですよ」 トーマ「俺は構わねえが……」 ふと、あの感情の希薄で辛辣な言葉が思い出された。 トーマ「そうだ、俺のオペレーターに話は――ああ、通してあるんだろうな。 あんたお偉いさんだし。悪い、いらん心配だった」 リリウム「『お偉いさん』などと、言って欲しくはないですね。立場上ウォルコット家を預かる 身ではありますが、戦場に出てしまえばただのリンクスです。 あなたもそれを理解しているから、普段どおりの口調でいるのかと思っていましたが」 トーマ「い、いやっ、すまん! 敬語が必要ならそうするが……。 まだGAにいた頃の癖が抜けないらしい。あそこはもっと、ガサツだったもんでな……」 リリウム「ですから、普段どおりで構いませんよ。ああ、私はこれが普段どおりですのでお気遣いなく」 トーマ「そ、そうか……」 やりづらい。 あのオペレーターに似たものを感じる。 リリウム「ああ、それと」 トーマ「あん?」 リリウム「オペレーターがどうという話ですが……、あなた、まだ気付きませんか?」 トーマ「……何がだ?」 俺がそう尋ねると、リリウムは眉尻を下げてくすりと悪戯っぽく笑った。 やけに年頃の少女らしい、可愛げのある仕草だった。 リリウム「やはりあなた――“あまり頭がよろしくないようですね”」 トーマ「…………っ! お、お前がか!」 全部、頭の中で繋がった。 トーマ「だったら最初にそう言えっつーの! 恥かいただろうが!」 リリウム「そうそう、あなたはやはりそういう方がお似合いですよ。 殊勝な態度のあなたなど、見るに耐えません」 トーマ「んッとに、性格悪ィ……。ってことはなんだ、全部筒抜けかよ……ったく」 リリウム「そういじけないでください。ちゃんとこちらからオペレートもいたしますので、心配なく」 トーマ「そういうことじゃねえよ! あー! クソっ、調子狂うなあ、おい!」 リリウム「ふふっ、声で気付いてもいいはずですよ? 本当に気付かなかったのですか?」 ちくしょう、これじゃ完全に手のひらの上だ。 悔しいから俺も少しは反撃してみることにする。 トーマ「お前も、そっちの方が似合うぞ」 リリウム「……はい?」 トーマ「いや、だから、お前もそうやって笑ってた方がいい、ってこと。 若い娘が、あんなぶすっとした声で喋るもんじゃねえよ」 リリウム「……」 トーマ「せっかく素材もいいんだしよ」 リリウム「……」 リリウム「…………」カアアアッ リリウム「な、なにをバカなことを言っているのですか! ブリーフィングはブリーフィングルームで三十分後! 遅れたら、か、解雇ですよ!!」 トーマ「お、おいおい!?」グイッ リリウム「せいぜい、ロケーションの確認でもしておいてください!」バタン! 背中をぐいぐい押され、部屋から閉め出されてしまった。 部屋の外で待機していたメイド達の視線が痛い。ハイレーザー並だ。 メイド「……トーマ様、リリウム様に手を出されるのは……」 トーマ「そんなんじゃねえよ! アホか!」 射抜かれるような視線を浴びつつ、俺は準備をしに部屋へ戻ることにした。 トーマ「……なんだあいつ」
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企業代表会議。 各企業の代表が集まり、平和のための対話を行う場である。 ……建前上は。 実際は主に裏取引の場であり、戦場での出来レースを操作している。 勿論、王小龍もここに参加していた。 「――の――、譲ってはくれませんかな?」 「それなら――を貰わないと割に合いません。あそこは重要な拠点ですからね」 「それは困る。――にはうちのコロニーがあります。狙うのであれば 人口の少ない――にしてもらえると助かるのですが」 実に、くだらない。 打算、計略で取引をするならまだしも、奴らは取引をしてそれで終わりだ。 自らの利益のみを考え、ここでの取引は絶対だとすら思っている始末。 絶対的な条件を目の前に突きつけ、完膚なきまでに屈服させる。 それこそが真の取引というものだ。 「――それで、王小龍殿、BFFはいかがいたしますか?」 王小龍「……うん? ああすいません、何の話でしたかな?」 「ラインアークを攻めるという話です。いや、一応挙がった議題ではありますが……。 やはりどこも手を挙げませんので。――BFFも、不参加ということでよろしいですね?」 王小龍「このままどこも名乗り出なければ……」 「無論、議題は否決でしょうな」 ――ラインアーク侵攻。 あのホワイト・グリントに向かい、剣を振り上げることになることを意味する。 それは、誰も参加などしたがるまい。 王小龍「……いや」 いや。 むしろこれは好機と見るべきか。 ホワイト・グリントを撃破したというブランドが付けば、BFFはGAと並べる。 ――越せる。 王小龍「先ほどのお話、お受けいたしましょう」 議場全体がざわつく。 オーメルでもインテリオルでもなく、ましてやGAでもなく。 BFFが。 GAグループ傘下のBFFが手を挙げることなど、考えられないことだ。 王小龍「これを企業連の依頼として、BFFが請け負っても構いません。 ――が、ひとつ条件を提示したい」 /// フィオナ『……というわけで、私たちには戦力が足りません。 しかし、あなたが私たちの切り札になっていただければ、この状況は必ず 打開できるものと思っています』 「ふうん……。どうせならあんたんとこのお抱えと戦いたかったけど、それはダメなの?」 フィオナ『この一件の後、個人的にというのであればそれは自由でしょう。 ですが、今回だけはお力をお貸しいただけませんか? ここを乗り切れば、 ラインアークは存命できるはずです』 「……なーんか、いまいち乗り気になれないなあ」 フィオナ『あなたが喜ぶであろう情報も、こちらにはありますが?』 「何それ、興味あるね」 フィオナ『企業連側には、ランク1、オッツダルヴァ。加えて――支援に、BFFが 名乗りを挙げたとのことです』 BFF。 その単語に、男の表情は変化した。 フィオナ『どのリンクスが出撃するかはまだ情報を得ていません。ですがどちらにしろ、 あなたにとっては有益かと思いますが……どうでしょう?』 「――かははっ」 ナナシ「話、詳しく聞かせてよ」 /// リリウム『ミッションです、リンクス』ピコン トーマ「……お前はまた……俺の飯時を、いつも狙ってるんじゃないのか?」ズゾゾッ リリウム『昼食であれば既に取ったはずでしょう。そのジャンクフードは、 食後のデザートとして嗜むものなのですか?』 トーマ「ちげーよ。……美味すぎるもんばっか食ってると、なんか落ち着かねえんだ。 適度に俗っぽいもん食ってねえと、いまいち調子がなあ」 リリウム『ここの料理を毎日いただいている私への、それは当て付けですか? ……まあ、今回はそういう話ではありません。ミッションです』 容器の中身を胃に押し込む。 先生はロックを聴くとAMS適正が上がるらしいし、もしかしたら俺にとっては カップ麺がそういう役割を担っているのかもしれない。 だといいなあ。 であれば、公然とカップ麺を食う理由ができる。 リリウム『今回のミッションですが――正直、非常に難しいものです。 私であっても、これほど難易度が高いものは経験したことがありません』 やけに物騒な前置きで、リリウムは説明を始めた。 リリウム『企業連が、ラインアークへの襲撃を決めました』 トーマ「ラインアーク……ってことは……あいつが相手か」 ホワイト・グリント。 一度戦ったことがあるが、あのときは決着にまで至らなかった。 トーマ「でも……、そんだけか?」 それだけ、なんて言葉、本来は言うべきでないのは分かっている。 ホワイト・グリントは確かに強敵で、勝つことは難しいのも分かっている。 しかし、リリウムの態度の仰々しさには――どこか、相応しくない気がした。 お前らもっと軽めな態度であいつと戦わせたじゃんよ。 リリウム『お察しの通り、ラインアークへ協力するネクストが現れました。 いえ――「私たちに敵対する」という言い方のほうが適切ですね』 「あっちに協力」と「こっちに敵対」の違い。 それを、次のリリウムの一言で俺は理解することになる。 リリウム『今回のミッションの概要は、敵ネクスト2機……ホワイト・グリントとストレイドの撃墜。 ラインアークへの直接攻撃は、企業連が行うとのことです』 トーマ「ストレイド……!」 あいつが、ラインアーク側に。 あいつとホワイト・グリントが、敵に! リリウム『もちろん、このミッションには私も同行します。加えて、企業連からの支援もあります』 リリウム『私たちは、ランク1、オッツダルヴァ様の僚機に』 オッツダルヴァ――いくら情報に疎かろうと、リンクスならば必ず聞いたことのあるその名。 カラードランク1。それは、これ以上ない「強さ」の象徴。 どいつがどいつの僚機かというのは、まあ納得だ。 トーマ「なんつーか……オールスターゲーム、って感じだな」 リリウム『大きな戦いですから、そうもなるでしょう。カラードランク1と2の共闘など、 カラード設立以来のことです。……言えるのは、この戦いで間違いなく歴史が 動くということですね』 トーマ「……だな」 大舞台への緊張感が半分、自分でもよく分からないが、高揚感が半分。 嵐の前の静けさというが、その瞬間はやけに周囲の音がクリアに聞こえていた。 /// 出撃前夜。 緊張で眠れない……なんてことはなく、ぐっすりと眠っていると、端末が電子音を発した。 ピピピッ ピピピッ ピピピッ トーマ「……あん?」 外はまだ暗い。 目覚ましというわけではなさそうだ。 リリウム『トーマ……少し、いいですか?』 まあこの端末に連絡を入れる人間など、こいつしかいない。 トーマ「いいも何も、こちとら夢の中だったっての……」 枕元のメガネを手探りで探す。 いつも通りの淡々とした口調ではなく、また高慢でもなく、珍しいことに リリウムの口調はどこかしおらしさを感じさせた。 リリウム『……失礼しました』 トーマ「で、何よ? ブリーフィングか? 情報でも入ったか?」 リリウム『いえ、そういうわけではないのですが……。ちょっと、外へ出ていただけますか?』 渋々ベッドから抜け、ドアを開ける。 ――驚いたことに、そこにリリウムがいた。 リリウム「……こんばんは」 トーマ「……何をしとるんだ、お前は」 /// リリウム「抜け出したと知られると、使用人たちがうるさいのです。彼女たちは過保護でなりません」 トーマ「まあ、そりゃあそうだろうな」 過保護な周囲にうんざりするお嬢様、ね。 まさかこいつが、そんな当たり前のシチュエーションにいるとは。 最近、リリウムの人間らしい面をよく見るようになった。 間違いなく、いい傾向だ。 リリウム「ミッションも、今回は控えるようにと言われました。――死ぬかもしれない、と」 トーマ「はっ、リンクスに今更んなこと言ってもなあ」 リリウム「その通りです。同じことを言って、私も突っぱねました」 ふふん、と尊大そうに笑うリリウム。 ――ふいに、うつむいて言う。 リリウム「……死ぬかもしれない、んですよね……」 トーマ「――そんなの、いつも通りだ。俺だって死ぬかもしれん」 リリウム「そう、『いつも通り』……。これまで何度だって、『いつも通り』を 乗り越えてきたはずなのに。――なのに、なぜでしょうか」 リリウム「明日の『いつも通り』が、怖いのです」 トーマ「……分からない、ってことはねえよ。今回の相手は、『いつも通り』じゃねえ」 内心、俺は驚いていた。 リリウム「初めてかもしれません」 あの人間味のないほど淡白だったリリウムが、こうも人間的な。 リリウム「死ぬのが、怖いのです」 トーマ「死ぬのが怖い……ねえ、よかったじゃねえか」 リリウム「――よかった? ……何がですか。恐怖を感じることに対して 『よかった』なんて……。理解できません」 お前は知らねえかもしれねえが、お前ぐらいの年頃の女の子ってのは、 みんな死ぬことが怖くてしょうがねえもんだ。 自分の見ている景色が真っ暗になるのが、怖いんだろう。 トーマ「つまりお前、死にたくない理由ができたってことだよ。 俺に言わせりゃ、いつ死んでもいいって思ってたっつーお前の方が よっぽど不健康だぜ」 リリウム「いつ死んでもいいなんて思ったことはありません。BFF、ウォルコット家。 私には背負うものがたくさんありますから」 トーマ「そんなら、大切なもんがもっと増えたってことだろ。いいことだろ? それはよ」 リリウム「……適当な」 リリウム「――ですが、そうなのかもしれませんね。生きていたいと思うことが、 悪いことのはずはありませんし」 トーマ「……人殺しがする会話じゃ、ねえかもしれねえけどな」 トーマ「でも、人殺しのお前でも、死んだら少なくとも俺が困る。だから生きてろ」 リリウム「そっ、そんなこと、あなたに言われるまでもありません!」 トーマ「はっは、そうそう、お前はそれでいいんだよ。そっちのがお前らしい。 だから生きてろ。死んだら悪態もつけねえだろ」 曲がりなりにも浅くない関わりを持っちまった身だ。 死んでもらっては、流石に寝覚めも悪い。 もっと分かりやすく言ってもいい。 リリウムには、死んでほしくない。 トーマ「心配すんな、前回は俺が世話になったからな。今回は俺が助けてやんよ」 リリウム「……ばっ……! 何を真面目な顔で、そんなことを!」 トーマ「ふざけた顔で言えるかよ。……ああくそ、蒸し返すな! とにかく! 安心してろっつってんだ!」 リリウム「だいたい、私より弱いくせに……。そういうことは、もっと頼れる男に なってから言うべきです。あなた、自分が頼りないことを自覚していますか?」 トーマ「う、うるせえよ! せっかくひとが心配してやったらコレか!」 さっきまでの不安げな表情はどこへやら。 いつも通りの上から目線、ネチネチとした説教口調。 リリウム「心配とは、本来上のものが下に対してするものです。あなた、まだ 立場を理解できていませんか? 前回の危なっかしい戦い方といい……。 そういうところが、リリっ……いえ、私はし・ん・ぱ・いなんです」 トーマ「いいよもう! 俺寝るよ! ちくしょー!」 前夜なのに、前夜なのに。 俺は心に深い傷を負い、布団に逃げ込んだ。 だってひどいじゃん、あそこまで言うことないじゃん。 ……あそこまで言うことないじゃん。 /// リリウム「……まったく、騒がしい人ですね」 ――でも、トーマ、ちゃんと理解していますか? こうやって愚痴を聞かせるということは、それだけで頼られているということなのですよ? リリウムらしくないから、そういうことは言いませんが。 リリウム「安心してください、トーマ」 リリウム「そして、心配してくれてありがとうございます」 リリウム「リリウムは、死んだりなんかしません」 /// 「――というわけだ、手はずどおりに頼む」 「任せろ、と言いたいところだが……。凝りすぎだぞ。お前の完璧主義は 知っているが、ここまでする必要があるか?」 「悪いな。だが、鼻の利くやつも多い……。どうせやるなら、完璧がいいだろう?」 「まあ、私は構わんが……。お前もちゃんと演じろよ?」 「分かっている。私の書いた脚本だ、しくじりはせんよ。 ――それより、お前もいいのか? 知り合いがこの戦場に顔を出すようだが」 「……彼なら大丈夫だろう。こんなところで死ぬ男じゃないさ」 「ずいぶん買ってるようだな」 「ここで死ぬなら、それまでだったということさ。それより、彼が出てきたというのは むしろ私たちにとってのメリットだ」 「――ああ、ORCAの子供は、少しでも多い方がいい」
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オッツダルヴァの水没。 ラインアークは陥落、ホワイト・グリントの行方は知れず。 二強とも目されていたリンクス達に起こったこの事態に、カラードは揺れた。 現時点での最強勢力は、いったいどこだ? 強力な資本とリンクスの物量を持つGAか? オッツダルヴァは失ったが、技術に秀でたオーメルか? 現状、最も被害の少ないインテリオルか? 企業の指導者たちではなくとも、誰にとっても重要な議題だった。 「力」の分布。 そして、誰もがたどり着く――たどり着いてしまう結論。 スピリット・オブ・マザーウィル攻防戦、ラインアーク攻防戦という2つの大きな戦い。 それらに、2回とも関わっていたリンクスがいた。 BFFの才媛、リリウム・ウォルコット。 独立傭兵、ナナシ。 そして――ノーマークの新人、トーマ・ラグラッツ。 彼らは、やっと目をつけ始めた。 AMS適正は目を見張るほどではない、経歴も、特筆すべきところはない。 だが、この状況で生き残っている彼は、他の2人と比べ浮いて見えた。 ――彼は、なぜ生きている? /// ブレックファーストもぐもぐ。ウィズSHIO。 ランチぱくぱく。ウィズSHOYU。 ディナーがつがつ。ウィズMISO。 勿論のこと、カップ麺である。 トーマ「……至福……ッ!」 この添加物だとか塩分だとかがてんこ盛りっぽいところがイイ。 「ああ、俺、体によくないもん食ってる……」っていうタバコにも似た背徳感。 戦いの疲れとか全部癒えますね、コレ。 我ながらずいぶんと安上がりな体してるなあ、と思うが。 俺が食後の余韻に浸っていると、端末から無粋な呼び出し音が鳴る。 誰だ、なんて疑問はもう持たなくなった。回線はリリウムと直通のものしかないからだ。 トーマ「へいへい、何の用だよ……っと」ピッ 画面をタッチすると、端末は通話画面に移る。 リリウム『こんばんは、早速で申し訳ないのですが、リリウムの部屋に来ていただけますか?』 トーマ「あん? おいおい、またミッションか? ちったあ休ませろよ」 リリウム『いえ、今回はそういうことではありません。ちょっと、個人的に話したいことがありまして』 トーマ「……何だそりゃ、話したいことがあんなら、そっちから来るのが筋ってもん――」 リリウム『そのジャンクフード、仕入れるのには割と手間がかかっていましてね。 そういえばウォルコットでは経費を削減するという話も……』 トーマ「――おう、すぐ行く」 /// ノックをして部屋に入る。 以前にノックをしなかったことでしこたま怒られたので、以降は気をつけるようになった。 GAでは教わらなかったぞ。 トーマ「うーす、で、何の用だ?」 リリウム「お呼び立てしたのは他でもありません」 ばさりと音を立て、紙の束が机の上に投げ出される。 リリウム「あなたの過去について、調べさせていただきました」 いつもの、抑揚のない声。 ――だが、今回に限っては、いつもより声色が冷えているように思えた。 トーマ「……へえ、ホコリが出るようなこと、あったか?」 リリウム「ノーマルに乗っていたところをそう高くないながらもAMS適正を見出され、リンクス としての訓練を受ける。カリキュラム終了後はBFFへと異動、以降は――」 トーマ「お前の見たとおり、だよ」 リリウム「――ええ、そうです。……そう、聞かされていました」 そこで、リリウムは言葉を区切り、少し目線を下げた。 リリウム「ですが本来、AMS適正は先天的なもの。急に発現することなど――ありえません。 その他にも、あなたの異動にはきな臭い点が目立ちます」 トーマ「何が言いたい?」 リリウム「率直に言います。あなた、リリウムに隠していることがありますか?」 トーマ「……ああ、ある」 リリウム「……それは、何ですか?」 トーマ「言いたくねえから、隠してんだよ。……言えるか、アホ」 リリウム「言いなさい」 ――いつかは聞かれると、思っていた。 その時が来ないことを、このままだらだらとこういう関係でいられることを、望んでいた。 異動当初は、聞かれても知らぬ存ぜぬで通すつもりだった。 トーマ「……ぷっ、ははっ」 リリウム「なっ、何がおかしいのですか!」 トーマ「そんなに顔真っ赤にして、ムキになるとは思わなくてよ。お前、そういうとこガキだよな」 リリウム「――ん、んなっ……!」 でも。 そんなお前だからこそ。 トーマ「……負けだ、話す」 話してもいいかな、なんて思える。 トーマ「俺の親父は、クィーンズランスに乗ってた」 /// 彼は、名のあるレイヴンだった。 しかし時代は移り変わり、レイヴンの需要はなくなる。 彼は生活のため、家族のため、企業へと尻尾を振った。 「もともとが傭兵だ、ロクな死に方なんてできないことは分かってたさ」 傭兵時代に支援を多くもらっていたBFFに拾われた彼は、以後そこを巣とするようになる。 レイヴンとしての腕がよかったこともあり、彼は変わらない量の戦果を挙げ、BFFへ貢献した。 「家に帰ることも少なかったしな、親父の顔は、写真でしか知らねえ」 貢献の甲斐もあってか、彼はBFFの本拠地――クィーンズランスでの勤務を命じられる。 これは実質的な引退と捉えてもよく、貴重な戦力を失いたくはないから前線には出るな、 という意図の辞令であった。少なくとも彼は、そういう意図のものだと思っていた。 「もう前線に出なくて済む、って、お袋は喜んでたっけ。それだけ、覚えてる」 しかし。 異動の当日だった。 突然の――あまりにも突然の、アナトリアの傭兵によるクィーンズランス襲撃。 それに際して当時のBFFのリンクスたちは何も情報が渡っていなかったらしく、 誰も遊撃に出ることはなく、結果としてクィーンズランスは撃沈。BFFは本拠地を失う羽目になった。 烏は、山猫には勝てなかったのである。 あまりにもずさんな防衛体制に、内通者を疑う声も上がったらしい。 しかしその後BFFはほとんど空中分解のような形を取り、早い話が没落。 以後はGA傘下に収まり、何とか現在の復興に至る。 /// トーマ「その内通者がどうたらって話、俺はマジだと思ってる。没落から今の復興まで、 プランが上手くできすぎだ。当時の重役たちを一気に始末して、トップの椅子をかっさらうために 襲撃させた奴がいても、なにもおかしい話はねえ」 リリウム「では、あなたはお父様のために……?」 トーマ「親父はノーマル乗りにしちゃ腕がよすぎたんだよ。だから後々噛みつかれないように あそこで始末された――って、俺は睨んでる」 リリウム「……推論では?」 トーマ「違うね」 断言できる。 断言するに足るだけの証拠を、今まで集めてきたんだ。 トーマ「ある奴の協力で、BFFに潜り込ませてもらった。お前には悪いが、BFFのために働こうなんて 使命感、俺は欠片も持っちゃいねえんだよ」 リリウム「そして、その内通者を見つけたとして、どうするつもりです?」 トーマ「……さあな」 さあな、というのは本音だ。 見つけたとして、それから俺はどうするのか、本当に分からない。 以前なら「殺してやる」と即答したのかもしれない。 だが、今は。 トーマ「で、どうする? スパイだっつって突き出すか?」 リリウム「……BFFとしても、その話が真実であれば放ってはおけません。あなたの今までのことは、 とりあえず不問にしておきましょう」 トーマ「いいのか? 俺の忠誠心なんて猫並みだぜ?」 リリウム「構いません。――ですが、1つ、ここで約束してください」 そう言うリリウムの瞳には、薄く涙がにじんでいた。 ……ような、気がした。 リリウム「今後は、戦うための意味を、あなたなりに見つけてください。それがBFFのためでなくても、 あなたが決めたのなら構いません。それがあなたの決定なら、私は納得しましょう」 トーマ「……考えとくさ」 生返事をし、視線を逸らす。 しかしリリウムの目はまっすぐに俺を見ていた。 リリウム「話はまだです、AMS適正の件は、まだ説明がついていません」 トーマ「AMS適正、か……」 クスリで、無理やりAMS適正を引き上げてる。 トーマ「……ちょっと、無理してな。おかげで視力はガタ落ち、似合いもしねえメガネなんか かけることになっちまったよ」 なんて、言えるか。バーカ。 リリウム「改造……ですか」 トーマ「平たく言えばな、そういうこった」 確かに視力が落ちた理由はクスリの副作用だ。 嘘は吐いていない、と俺は自分を納得させる。 トーマ「んで、他に聞くことはあるかい?」 リリウム「――いえ、ありません」 ゆるく首を振り、改まった態度でリリウムは向き直る。 リリウム「ですが、一言だけ。――目標を追うのを悪いこととは思いませんが、そのために 命を失っては元も子もありません。くれぐれもご自愛ください、それだけです」 トーマ「……極めて了解。んじゃ、帰るぜ」 後ろ手にドアを閉めながら思う。 この命はいつまで続くのか。命が尽きたとして、俺の命に意味はあったのか。 分からないから、俺はネクストに乗る。 /// 帰り道。 「あ、いたいた。トーマさん」 聞きなれない声で名前を呼ばれ、俺は振り返る。 整備士「自分、スペキュラーちゃんの整備をさせてもらってるんスけど、ちょっとお話が」 トーマ「ああ、何だ?」 たしか、こいつはアンビエントの整備もしていたはずだ。整備主任、とかだったか。 整備士の女はぶ厚いメガネの奥の目を上下させて資料をめくり、あるページで手を止めた。 整備士「トーマさん、GAからの出向なんスよね。 だったらこの機体組んだアーキテクトもGAの方なんスか? 紹介とかしてもらえません? 一度機能停止することを前提に置いた、一時的な再起動設計とか……。 これ、もう芸術の域なんスよ! 超ヤバいんスよ! もう美しいんス! 詳しく説明すると動力系を損なわないまま、ギリギリでチャージングユニットを組み込んで……」 トーマ「いや、知らんし」 興奮した様子で詰め寄る整備士を手で制し、距離を空ける。 トーマ「俺も設計については知らねえんだ。一応BFFのご機嫌取りのためにそれっぽい武装内装に 繕ってもらって、あとはテキトーに使いやすく組んでもらっただけでよ」 整備士「へー! ひとつ言えますけど、そのアーキテクトの人、ぶっちゃけ天才っスよ? この技術が一般実用化されれば、生産力の強いGAはこの戦争で一歩進むことになります。 それだけの技術を、その人は持ってるっス」 トーマ「……マジ?」 そう言う整備士の顔は、真顔だった。 整備士「まあ、本当なら自立兵器に積めれば理想の機構なんスけどね。これはAMSってのがあって 初めて成り立つ『再起動』っスから」 トーマ「そういや、スペキュラーのメンテはどんぐらい進んでるんだ? 前回はけっこう無茶したからよ、けっこう手間かかってるだろ?」 悪いな、と付け加えると、整備士はばつの悪そうな顔で後頭部を掻いた。 何か言いよどんでいる雰囲気である。 整備士「い、いやあ、自分らも、けっこう頑張ったんスよ。ただやっぱり、だいぶ無茶 させましたからねえ。特に中心部、ジェネとそれに繋がる駆動系が完全に逝ってて……。 あのー、非常に言いにくいんスけど、ぶっちゃけアレっス」 溜めに溜めて、整備士は言った。 言ってしまった。 整備士「スペキュラーちゃん、お亡くなりになっちゃいました。ソフトからハードまで、全部」
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「……ストレイドか。レオーネの娘も、面白いオモチャを手に入れたものだ」 「いかがいたしましょう。マザーウィルなど放っておいても構わないと思われますが、 これ以上彼らの評判が上がるというのもいい話ではございません」 「ふむ……、企業としての面目もある。誰も派遣しないというわけにはいくまい」 「……クククッ、いるではないか。こういうときにうってつけの当て馬が」 「……彼、ですか」 「もともとGAから二束三文で買った使い捨て商品だ。 ホワイト・グリント相手に生きて帰ったのは評価をしてもよいが、 本来はスケアクロウとして使うべき存在。ストレイドと共倒れにでもなってくれればよい」 「――――わかりました。ではそのように……」 「貴様も行け」 「……!」 「……今、なんと?」 「貴様も行け。奴では足りぬ可能性もある、そのときは貴様がストレイドにとどめを刺すのだ」 「……わかりました。GA側とのブリーフィングの準備をすぐに始めます。 カブラカンの方は、いかがいたしましょう?」 「ふん、GAから人員を引っ張ってきても構わんが、たまには顔を出しておかねばならんな」 「……面倒だが、私が出よう」 /// 最近、急速に戦果を挙げているリンクスがいる。 ストレイドというインテリオル製の機体を駆り、鬼人のような強さを誇るという噂だ。 そのリンクスが、オーメルから依頼を受けた。 「アームズフォート“スピリット・オブ・マザーウィル”撃破」 BFFに、衝撃が走った。 /// 「失礼します」コンコン トーマ「あん?」 そもそも俺の部屋のドアがノックされることすら珍しい。 ランドクラブを撃破した後は、あの口うるさいオペレーターからの連絡はぴたっと止んだ。 リンクスとしての仕事はしばらくなく、半ばウォルコット家の食客のような扱いを受けている。 カップ麺から食事がグレードアップしたというのが、特に大きい。 メイド「急なお呼び出し、申し訳ありません。 リリウム様にトーマ様を呼ぶように、と仰せつかりまして」 トーマ「……リリウム・ウォルコットが? 俺に?」 リリウム・ウォルコット。 ウォルコット家の長にして、カラードランク2の敏腕リンクス。 実力的にも、立場的にも、粗製の俺には手の届かない存在である。 BFF所属ということもあり、名前は頻繁に耳にするようになったが。 トーマ「……俺、何かやらかしたか?」 メイド「さあ、それは私には分かりかねますが」 /// メイド「こちらになります」 広い部屋に通される。 そこに、一人の少女が立っていた。 トーマ「……トーマ・ラグラッツだが」 見目麗しい銀色の髪。 戦場での姿からは想像できない、華奢な体躯。 それに何よりも、呼吸すら忘れてしまいそうになる、整った顔立ち。 彼女から放たれる「美しさ」は、威圧感すら感じさせた。 リリウム「リリウム・ウォルコットです」 歳は、「女性」よりも「少女」に近い。俺よりもだいぶ下だろう。 しかしその毅然とした態度は、俺にそれを忘れさせる。 リリウム「今回の依頼は、私から直接お話させていただくことにしました。 我がBFFのアームズフォート“スピリット・オブ・マザーウィル”の護衛。 加えて敵ネクスト『ストレイド』の撃破。これをあなたには請け負っていただきます」 トーマ「……了解した」 リリウム「そんなに緊張なさらないでください。あなた個人では荷が重いと判断いたしましたので、 今回は強制的に支援機との出撃という形にさせていただきます」 リリウム「支援機の名前は『アンビエント』」 トーマ「……アンビエント!? あんたがか!?」 リリウム「BFFとして、これ以上の戦力は出せませんので。 裏を返せば、私たちはストレイドをそれだけ危険視しているということです。 3機しかないネクストの数を、減らすわけにはいかないのですよ」 トーマ「俺は構わねえが……」 ふと、あの感情の希薄で辛辣な言葉が思い出された。 トーマ「そうだ、俺のオペレーターに話は――通してあるんだろうな。 あんたお偉いさんだし。悪い、いらん心配だった」 リリウム「『お偉いさん』などと、言って欲しくはないですね。立場上ウォルコット家を預かる 身ではありますが、戦場に出てしまえばただのリンクスです。 あなたもそれを理解しているから、普段どおりの口調でいるのかと思っていましたが」 トーマ「い、いやっ、すまん! 敬語が必要ならそうするが……。 まだGAにいた頃の癖が抜けないらしい。あそこはもっと、ガサツだったもんでな……」 リリウム「ですから、普段どおりで構いませんよ。ああ、私はこれが普段どおりですのでお気遣いなく」 トーマ「そ、そうか……」 やりづらい。 あのオペレーターに似たものを感じる。 リリウム「ああ、それと」 トーマ「あん?」 リリウム「オペレーターがどうという話ですが……、あなた、まだ気付きませんか?」 トーマ「……何がだ?」 俺がそう尋ねると、リリウムは眉尻を下げてくすりと悪戯っぽく笑った。 やけに年頃の少女らしい、可愛げのある仕草だった。 リリウム「やはりあなた――“あまり頭がおよろしくないようですね”」 トーマ「…………っ! お、お前がか!」 全部、頭の中で繋がった。 トーマ「だったら最初にそう言えっつーの! 恥かいただろうが!」 リリウム「そうそう、あなたはやはりそういう方がお似合いですよ。 殊勝な態度のあなたなど、見るに耐えません」 トーマ「んッとに、性格悪ィ……。ってことはなんだ、全部筒抜けかよ……ったく」 リリウム「そういじけないでください。ちゃんとこちらからオペレートもいたしますので、心配なく」 トーマ「そういうことじゃねえよ! あー! クソっ、調子狂うなあ、おい!」 リリウム「ふふっ、声で気付いてもいいはずですよ? 本当に気付かなかったのですか?」 ちくしょう、これじゃ完全に手のひらの上だ。 悔しいから俺も少しは反撃してみることにする。 トーマ「お前も、そっちの方が似合うぞ」 リリウム「……はい?」 トーマ「いや、だから、お前もそうやって笑ってた方がいい、ってこと。 若い娘が、あんなぶすっとした声で喋るもんじゃねえよ」 リリウム「……」 トーマ「せっかく素材もいいんだしよ」 リリウム「……」 リリウム「…………」カアアアッ リリウム「な、なにをバカなことを言っているのですか! ブリーフィングはブリーフィングルームで三十分後! 遅れたら、か、解雇ですよ!!」 トーマ「お、おいおい!?」グイッ リリウム「せいぜい、ロケーションの確認でもしておいてください!」バタン! 背中をぐいぐい押され、部屋から閉め出されてしまった。 部屋の外で待機していたメイド達の視線が痛い。ハイレーザー並だ。 メイド「……トーマ様、リリウム様に手を出されるのは……」 トーマ「そんなんじゃねえよ! アホか!」 射抜かれるような視線を浴びつつ、俺は準備をしに部屋へ戻ることにした。 トーマ「……なんだあいつ」